2011年02月04日

なつかしい童話


いつのことだったのでしょう。自分で読んだのか、読み聞かせしてもらったのかわかりません。遠い記憶の中に宝物のようにとってある大切な童話がありました。なぜか慕わしくてたまらない童話でした。でも、題名も作者もわかりませんでした。

長い間忘れていましたが、ついこの間、その童話と再会しました。
ヒックンが生まれた年、古本屋で世界名作絵本を数冊買って本棚に入れていました。
先日、ヒックンの昼寝の前に、ふとその中の一冊を手にして読みました。題名は「わがままな巨人」です。読んでいて涙があふれました。ずっと会いたかったなつかしい人に再会したような気がしました。
作者は「幸福の王子」を書いたオスカーワイルドです。読みたかった童話が3年も前から家にあったなんて……。

粗筋を紹介します

巨人が留守をしている間に、巨人の庭に子どもたちが入りこんで楽しそうに遊んでいました。巨人は怒って子どもたちを追い出し、庭の周囲に壁を作って誰にも入らないように立て札をたてました。

その後、巨人の庭は雪でおおわれ、いつまでたっても春になりませんでした。あるとき、少し暖かくなったので外を見ると、雪がとけはじめていました。子どもたちが壁にあいた穴から入って来て、梅の木にのぼっていました。子どもたちの登った梅の木は花を咲かせています。ひとりの男の子が木に登れなくて泣いていたので、巨人は男の子を抱いて木の枝にすわらせてあげました。

巨人は子どもたちが庭に来ることによって春がやってくることに気づきます。今まで自分がわがままだったことを悔い、壁を壊して子どもたちが自由に遊べるようにしました。
ところが、あのときの男の子はそれきり姿を見せません。巨人は男の子に会いたいと思いながらだんだん年をとり、おじいさんになりました。

あるとき、庭にあの男の子の姿がありました。巨人は喜んで会いに行くと、
「あなたがわたしをこの庭で遊ばせてくれたように、きょう私はあなたを私の美しい庭に連れて行って上げましょう。さあ、一緒に行きましょう。わたしはあなたを迎えにやってきたのです。」と男の子が言いました。
 その日もいつものように 子どもたちが学校帰りに巨人の庭にやってきました。
 でも、その日子どもたちがみたものは、真っ白な花に覆われた巨人の息絶えた姿でした。


別訳を調べてみると巨人が男の子に再会したあとの部分に以下の文章が挿入されていました。


そしてその木の下にはずっと会えずに心配していたあの男の子が立っていました。 巨人はうれしくて 急いでその子のそばに走っていきました。
その子に近づいた巨人はギョッとしました。男の子の両手と両足には 釘で刺し貫いた痕があったのです。
「どうしたんだ!! 誰に何をされたんだ! 仕返しして そいつを八つ裂きにしてくれるぞ。」 
そう 怒りに震えてどなる巨人をさえぎって男の子はいいました。
「ちがう。これは 愛の傷なんだよ。」
巨人は びっくりして 男の子をじっと見据え、おそるおそるたずねました。
「あなたは……いったい どなたなのでしょうか?」
男の子は巨人を見つめて優しく微笑むと、まっすぐに手を伸ばし、その小さな手で大きな手をにぎりました。


手足の傷跡……はっきりとイエス・キリストを示しています。絵本では省略されているものが多いようです。
わたしに残っている記憶の中にも男の子の手足の傷の箇所はありませんでした。
でも、巨人がイエス様を示す男の子に出会って変えられ、天国に連れて行ってもらえたことが心に響きます。

ヒックンはこの絵本を気に行って、何度も「読んで」と持って来ました。何度でも読みましょう。ヒックンの記憶に留まるように。

「わがままな大男」という題名でも本が出ています。

posted by 土筆文香 at 21:59| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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